有田焼(佐賀県)
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制作コメント
磁器の良さは残しつつ、異素材を錯覚させたようで、実は有田焼の技術をふんだんに盛り込んでいる。これらの技術は肥前地区の吉田焼、波佐見焼、有田焼の経験をもとに形成された。伝統と新しい技術の融合によって生まれる新たな発見の喜びが想像の原点であり、これを使っていただく方にこの面白さが伝われば良いなという思いがあります。
有田焼の歴史
16世紀末の豊臣秀吉による朝鮮出兵に参加していた佐賀藩主が、朝鮮から連れ帰った陶工の李参平によって、有田泉山に磁器の原料である陶石が発見されたのが伊万里・有田焼の始まりです。このとき焼かれたものが、日本で最初の磁器であると言われています。現在、伊万里・有田焼と呼ばれている磁器は、当時伊万里港を積み出し港としたため、伊万里焼とも呼ばれました。青一色で絵付けをした染付から、色鮮やかな上絵付けをしたものまで、色々な表現があります。その様式には古伊万里、柿右衛門、金襴手、鍋島等があり、とりわけ柿右衛門様式や、古伊万里様式の磁器は、その美しさでヨーロッパの人々を魅了しました。伊万里・有田焼は、江戸時代にオランダ商館を通じて大量に輸出されました。
有田焼の技法
染錦(そめにしき)
下絵付けと上絵付けを組み合わせた、華やかな絵付け
金襴手(きんらんて)
色絵の上に金彩色を施した、華美な表現
金継ぎ風(きんつぎふう)
様々な陶片を繋ぎ合わせたようなデザインの「金継手」
螺鈿風(らでんふう)
黒の色を独自に作り、特殊な加工をすることによって螺鈿の光沢を表現